日本人というのは受動的で教えたことを素直に受け入れてくれる一方で、自ら進んで勉強をしてくれないというところがあります。
個人差がありますから、全ての人がそうだというわけでは無いのですが、塾の講師をしているとそれを身にしみて感じることは少なくありません。
しかし、それだけに自ら興味を持って知識を広げていこうとする子供がいると、その姿勢に感動してしまうものです。
年齢関係なく好奇心旺盛でより知識を吸収したいと考える人は、尊敬に値します。
中学生対象の授業で質問されました
塾では基本的に子供から質問されるよりも、試験で重要になりそうなところや受験対策になりそうな部分を教えているのですが、たまに予想外の質問をされて驚くことがあります。
それが粘度計についてのことだったのですが、これは中学校では使うようなものではありませんから、はっきり言って試験対策や受験対策の意味はありません。
しかし、せっかく子供が興味を持って聞いてきてくれるわけですから、無碍に意味がないから教えないというわけにも行きません。
粘度計ばかりに時間を取られるわけにも行きませんから、その時は簡単な概要だけを説明して次回詳しく個人的に教えることにしたのですが、あまりにも意外な質問に本当に驚いてしまいました。
粘度計がどのようなものかはある程度知っていますが、実際に塾で使うようなことはありませんし、説明をするのも簡単ではないので割ときつい質問ではあったのですが、子供自ら質問をしてきてくれるというのは嬉しいものです。
自分で興味を持ち知識を広げていく姿勢に感動
中学生に限らず日本人はおとなしくて自ら積極的に、何かを学ぼうという姿勢を見せる人は多くないものです。
それだけに粘度計に興味を持って、知識を広げていこうとするその姿勢に本当に感動をしました。
質問をしてきた子供は真面目に粘度計がどのようなものなのかを知りたがっていましたし、本気で知識を吸収しようという姿勢が見えましたから、学校の勉強に関係のないものであっても講師としてはできる限りのことを教えてあげたいという気持ちになりました。
塾の講師をしていると時に点数を取るためだけの、受験を突破するためだけの授業をしているような気持ちになり、それが果たして意味のあることなのかと自問自答をしてしまうこともあります。
それだけに子供が自ら質問をしてきて自ら進んで知識欲を満たしたいと思っている子供に教えるというのは、これこそが塾講師の本来のあり方ではないかと感じるのです。
自ら何かを学ぼうという姿勢は、年齢問わずに本当に尊いものですね。